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想いの柿

  • sak-cooking
  • 2017年11月2日
  • 読了時間: 1分

娘が学校帰りに2つの柿を持って帰ってきました。

「帰り道におばあさんがみんなに配ってたからもらってきた」と。

「え、どこのおばあさんなの・・・?」と少し戸惑いましたが、さらによく聞けば、通学路沿いのお宅に住まわれている方で、庭に大きな柿の木があったようで、先日の大型台風で木の根元部分から完全に折れてしまったと。

せっかく実をつけたのに折れてしまい、こうやって学校帰りの子供達に配っていたとのことでした。

話を聞いただけで胸が詰まりそうなお話。

根元から折れてしまったということは、もう来年も再来年も柿の実をつけることはなくなります。

ここまで長年育ててこられ、毎年実をつけるのを楽しみにされていたに違いありません。

私は庭の木の実が台風で落ちてしまったり、虫に食べられたりするだけでも、かなり凹むのに・・・

お婆さんの気持ちを想像するだけで、なんとも言えないつらい気持ちになりました。

そんな柿の木の最後の実を、こうやって子供達にいただけるなんて。

おばあさんのいろんな想いがいっぱい詰まった柿。

いただくのもなんだか申し訳ないような、でも、これはお婆さんの想いを大切に受け止めて、おいしくいただくべきもの。

そう思いながら、まだ皮を剥けずにいます。


 
 
 

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